悲しい再会

10月23日(月)

代講で中級クラスに入りました。教室に入ると、SさんとHさんがいました。この2名は、4月期にこのレベルで教えた学生です。つまり、半年間同じレベルで足踏みしているのです。いや、12月まで同じレベルですから、9か月間同じ勉強を続けることになっています。

授業に入ると、Sさんは平気で国の言葉で周りの学生に話しかけるし、Hさんは指名されるとどこをやっているかわからずに隣の学生に聞くし、という半年前と同じ状況が再現されました。これでは進級できないのも当然です。勉強しようという気持ちが感じられませんでした。

半年前に同じクラスだったYさんは、飛び級をして今学期は最上級レベルです。Lさんはその次のレベルです。多くの学生が上級の上位ないしは超級のクラスに在籍しています。みんな、大きく力を伸ばしました。進学しても、日本語の面では十分やっていけるでしょう。しかし、SさんとHさんは、進歩が見られません。2人がどういう進路を思い描いているかわかりませんが、今の日本語力では、進学にしろ就職にしろ、先行きは暗いでしょう。

その一方で、Kさん、Sさん、Aさん、Tさんなどは、どんどん質問してきました。中には的外れな質問もありましたが、その前向きな姿勢は評価できます。クラスのみんながその質問に対する私の回答に耳を傾けていましたが、Sさんは片手を机の中に突っ込んでいましたから、スマホで何かしていたに違いありません。Hさんは聞いているのかいないのかわからないような顔をしていました。

こういう学生でも、年度末には世話を焼いて、どこかに進学させなければならないんですよね…。

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