話す

1月24日(水)

KCPの学生の多くは進学します。そのために日本語を勉強しているわけですが、ともするとJLPTやEJUの対策に向かいがちです。そうすると、読解や文法などには力を入れますが、往々にして発話関連はおろそかにされてしまいます。でも、入試にも面接がありますから、発話がいい加減なままでは学生たちの夢は実現しません。

今学期は水曜日に初級クラスに入っていますから、そこで発音を鍛えてやろうとあれこれ画策しています。私は、初級クラスでは比較的アクセント記号を多用します。このクラスでもディクテーションの時間をはじめ、チャンスを見つけてはアクセント記号を意識させています。

漢字の宿題に「呼んでください」がありました。絶好球と思って、「読んでください」も板書して、アクセントが同じか違うか、それぞれどんなアクセントか聞きました。クラス中大混乱でした。正解を示すと、ぼそぼそつぶやきながら書き写していました。もちろん、最後は「タクシーを呼んでください」「教科書を読んでください」をコーラスしました。

その後も、指名した学生の答えのアクセントが違っていると言い直させたり、教科書に出てくる語彙の関連語のアクセントを聴いたりなど、いじり倒しました。私がこのクラスに入るのは週に1回だけですが、少しでも足跡が残せればと思っています。

私のような上級をホームとしている教師にとって、初級の授業は種まきです。今学期まいた種を夏か秋に刈り取れればうれしい限りです。

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