18日帰国

12月4日(木)

Bさんは、指定校推薦でC大学に受かりました。“一番勉強したいことが勉強できることになってよかったねと”、Bさんを教えた教師誰もが拍手しました。面接を指導した担任のH先生も、心の底から祝福しました。私も本番直前に最後の面接練習をしました。自己表現が不器用なBさがこれほどまでになるとはと、感慨深いものがありました。目標に向かってひたむきに前進を続けるBさんに、大いに期待するものがありました。

Kさんの面接練習を終えて仕事をしていると、H先生が来ました。「Bさんが18日に帰国すると言っています」と訴えました。今学期の期末テストは19日です。ですから、このままだと、期末を受けずに帰国することになります。なぜ18日に帰国したいかというと、18日の方が、チケットが安いからだそうです。“問題外の外”っていうやつですね。

もし、本当に18日に帰国したら、卒業するまでずっと模範生でい続けるという、指定校推薦を受けるにあたってBさんがサインした誓約書にも違反します。こちらとしては、悪い学生を推薦してしまったということで、C大学に事情を報告し、その判断を仰がねばなりません。C大学が合格取り消しと言ったら、それまでです。

かつて、指定校推薦で合格した学生が、気が緩んで休むようになり、出席率がその大学の推薦基準を下回ってしまったことがありました。その時は、本人の目の間でその大学に電話を掛け、担当者に状況を伝えました。その方から合格取り消しにはしないというお言葉をいただきましたかr、事なきを得ました。

指定校推薦は、大学とKCPの間の信頼関係に基づいて成り立っています。学生一個人の問題ではありません。とはいえ、こんなこと、20歳になるかならないかの子どもには、わからないかもしれません。上述の目の前で電話を掛けられた学生も、私が大学の方と話している間は真っ蒼になっていました。

Bさんには、明日、H先生がもう一度話をしてくださいます。それでも18日に帰ると言い張るのなら、私が出て行くほかないでしょう。

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