話す力

7月17日(金)

A先生の代講で上級クラスに入りました。このクラスは大学受験の学生を集めたクラスですから、EJUを意識した授業内容になっています。読解や、その基礎となる語彙の勉強をしました。でも、私は可能な限り学生の話をさせようとしてみました。感染防止の観点から、ディスカッションの形はとれません。「どうしてその答えを選んだんですか」というように、単語ではなく文で答える質問を次々としていきました。

このクラスに限らず、オンライン授業の影響で、学生は口が重くなりがちです。必要最小限の単語で済まそうとする傾向が見られます。しかし、そういう答え方では入試の面接は突破できません。他の学生に差をつけるには、文で答えられるようになっていなければなりません。面接官に、この受験生とはコミュニケーションが取れたと思ってもらうには、こういうやり取りを重ねていくことが必要です。

学生たちは、ビビりながらもどうにかこうにか自分の考えを発表していました。日本語の間違いがないわけではありませんでしたが、日本語教師が相手でなくても誤解が生じるような間違い方ではありませんでした。まあ、大した長さの発話ではありませんから、いやしくも上級の学生なら当然と言えば当然です。

いつもの年ならこれから面接の受け答えを練習していくところですが、今年はちょっとやりにくいです。いや、そもそも、入試がきちんと行われるのでしょうか。前期のみならず、後期も全面的にオンライン授業をすることにした大学も出てきています。そういう大学も、入試だけは予定通り実施するのでしょうか。

そろそろ留学生入試の足音が聞こえてくる時期になりました。でも、入試の要項が発表されていない大学が目立ちます。何となく不安を感じます。

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