温暖、死亡、変換、巨大、河川

8月19日(水)

超級クラスの語彙の練習問題に、同じような意味の漢字を2つ重ねた熟語をあげなさいというのがありました。オンライン授業でしたから、画面を見て最初に目についたSさんを指名しました。「はい、温暖」という答えがすぐに返ってきました。すばらしい答えです。ばっちり予習してきたのでしょう。共有画面のホワイトボードに書いて、次にCさん、Jさん、Yさんと指名しましたが、「わかりません」でした。

たとえ予習をしていなくても、「温暖」という文字が画面に出ているのです。いやしくも超級の学生なら、それをヒントに「寒冷」ぐらい思いついて当然だと思うのですが。この3人は、先週の語彙の中間テストではそれなりの点を取っていましたが、暗記のたまものだったのかもしれません。それとも、クラスメートの答えからすぐに導き出される答えを口にすることを潔しとしなかったのでしょうか。

でも、その後は、死亡、変換、巨大、河川など、順調にしかるべき答えが出てきました。どうやら、たまたま気の利かない学生を3人続けて指名してしまったようでした。やっぱり、全体を見渡せば、力があるなあと思いました。

はっきり言って、日本人だって、同じような意味の漢字を2つ重ねた熟語を挙げろと言われても、とっさに答えられる人は多くないと思います。そう考えると、Sさんが偉くて、Cさんたちの方が普通だとも言えます。でも、このクラスの学生たちには入試が待ち構えています。入試を勝ち抜くには、豊富な語彙力が不可欠です。だからこそ、こういう問題をやらせているとも言えます。

日本語学校は変なガイジン養成機関だとも言われます。このクラスのみんなを早くその域に送り込みたいです。

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