暗雲

1月18日(月)

東京の新規感染者数は、「最多更新」ではなく「○曜日で2番目に多い」などという日が多くなっています。ということは、ピークは越えたと見ていいのでしょうか。たとえそうだとしても、高値安定ですから、気を緩めることなどもってのほかです。

力士でさえ何十人も感染していて、休場者同士の方が好取組になるのではないかとさえ噂されています。そもそも、力士は四股で大地を踏みしめ、疫病退散をはかるのが務めのはずです。その力士が大量に疫病に取りつかれているのですから、この疫病がいかに質の悪いものかよくわかります。

日本の国の中全体に、「この先どうなるのだろう」という漠然とした不安と、「私はかからない」という根拠のない自信と、「最終的にはどうにかなるだろう」という思考回避の楽観がないまぜになって漂っています。抑圧的な雰囲気の底に欲求不満のマグマがたまっています。それが所々で噴出し、集団で羽目を外したり、ある特定の対象に向かって憂さ晴らしをしたりという、見聞きするにたえない事件を引き起こしています。

万里の波濤と数々の障害を乗り越えて、今までの学生より一桁上の困難の末に日本にたどり着いた新入生たちは、思い描いた留学生活とは似ても似つかぬ半監禁生活に陥っています。私たちも何とかしてあげたいと思っていますが、新入生だけ対面授業というわけにもいきませんしね。気の毒なことこの上ありません。

オリンピックは返上して、その予算を今困っている人のために使うべきだという意見が、正月の新聞に出ていました。中止でお金が落ちなくなると困る人も出てくるのでしょうが、一考の余地があるのではないでしょうか。

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