力を合わせて

1月11日(木)

始業日はどの先生も、新入生に追加のオリエンテーションをしたり、お情けで進級させた学生に出した宿題のチェックをしたり、忙しく立ち回ります。私は、新入生に日本語プラスの登録をさせました。オリエンテーションは昨日の入学式の後に済ませていましたが、どの受験科目を取るかなどの手続きをしてもらいました。

そういうデータを入力していたら、Kさんに呼ばれました。実は、Kさんは昨日私に電話で、年末に合格したO大学の手続き締め切り日が迫っているが、手続きがうまくできないと相談を持ち掛けてきました。期末テストの翌日ぐらいに一時帰国し、昨日戻ってきたら「あっ、締め切り日!」となってしまったのです。

そもそも、相談先を間違えています。入学金の振り込みがうまくいかないなどと訴えられても、私にはどうしようもありません。O大学に電話して事情を説明し、頭を下げまくって、振り込み方を説明してもらうなり、締め切りを延ばしてもらうなりしてもらうことこそ、まずなすべきことです。そんな伏線があったのです。

どうやら光が見えたようで、Kさんも昨日の湿っぽくとがった声ではなく、明るい笑顔で私を呼びました。話を聞くと、予想通りO大学との交渉は順調で、お金関係のやり取りも進んでいるようでした。もう1校G大学も受験しますが、行先が確保できていますから、力を存分に出して戦えることでしょう。

考えてみれば、この騒動の根本は、入学手続きをほったらかして一時帰国していたということです。やるべきことを片付けてから一時帰国するとか、クリスマスを家族と過ごすならお正月を端折って日本に早く戻るとか、それが受験生として取るべき態度でしょう。

1月期は、クラスの学生をどこかにどうにか押し込むことが私たちの役割です。そのためには全力を傾けます。でも、学生の側にもしかるべき行動をとってもらわないと、このプロジェクトはうまくいきません。学生と教師の協力態勢があって初めて、お互いの願いが成就するのです。

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