学生気質

4月4日(土)

今年は空海が高野山を開いてから1200年になる記念の年です。そのため、高野山では秘仏が公開されるなど、いろいろな催しが行われます。また、春日大社では、ふだんは一般人は入れないご本殿に入ることができます。20年に1度の式年造替のため、神様が一時的に移されるからです。

何でこんなことを書き始めたかというと、今日は新入生のレベルテストがあったからです。その試験監督をしたのですが、レベルテストの試験監督は最初は何かと忙しいですが、最後のほうになるとすることがなくなり、連休の予定でも考えていないと眠くなってしまうのです。

最近の新入生は品がよくなり、レベルテストのときに暴れだしたり不正を働こうとしたりする学生がほとんどいなくなりました。挙動不審の学生も「いないわけではない」程度ですから、最初の科目のうちにチェックが済んでしまいます。今日、私がチェックしたのは2人だけでした。だから、最後の時間は根を詰めて見張る必要もなく、連休の計画立案にいそしんでしまったというわけです。

何で品がよくなったかというと、もちろんKCPが現地である程度入学志望者を選別していることもありますが、最大の理由は学生たちの国が豊かになったからでしょう。「衣食足りて礼節を知る」ですよ。最近の日本人のほうがよっぽど危ないところがありますね。

でも、入学してからはこれが必ずしもいい方向に働かないんですね。甘やかされてわがままという性格を遺憾なく発揮する学生が多くて…。自分の思い通りにことを進めるには手段を選ばないとなると、はなはだしく厄介です。そこまではレベルテストではなかなか見抜けないんですね。でも、去年は私のチェックした学生がものの見事に危ない方向に走ってしまった例がありましたから、今日の学生もちょっと心配です。

私がKCPに勤め始めた頃に比べると、学生の国の経済状況は大きく変化しました。端的に言えば豊かになり、我々教職員よりリッチな暮らしをしている学生も珍しくなくなりました。しかし、豊かさがいい面に現れている学生と悪い方向に働いている学生との差が激しくなったとも思います。

来週の月曜日は入学式、水曜日から授業です。連休の予定を考えていたわずかな時間は、嵐の前の静けさに過ぎません。

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