インタビュー

2月21日(金)

Lさんは京都の大学への進学が決まっています。そのきっかけとなったのが、夏に京都の大学のオープンキャンパスを見に行くツアーに参加したことです。午後、そのツアーを主催した京都の団体が、今年の夏に行う予定のツアーのプロモーションに使う動画を撮りに来ました。

動画と言ってもLさんへのインタビューが中心で、向こうの担当者からの質問にLさんが答えるという形で撮影が進められました。Lさんにはだいぶ前に知らせておいたのですが、約束の時間のかなり前からちょっと目が泳いだような顔つきでラウンジにスタンバっていました。

インタビューが始まっても、明らかに緊張した表情と声で受け答えをしていました。しかし、答えの内容は立派なもので、インタビューの聞き手の方も感心していました。日本語教師的に評価すると、単語で答えることが全くなかったのと、主語と述語が食い違うねじれ文もなかった点に、心の中で思わずガッツポーズをしてしまいました。時々言いよどむこともありましたが、話が変な方向へ進んでしまうこともなく、言いたいことがよくわかる答え方をしていました。

普段見ていると、進学してから日本人に伍していけるかなあと感じさせられていましたが、いざとなったらしゃべれるものなのですね。学生たちは私たち教師が知らないところで成長していくものなのです。いや、成長していくだけの力があったからこそ、大学に合格したのかもしれません。

夜、3年前に京都の大学に進学したJさんが、就活だと言って顔を見せてくれました。もう少し正確に言うと、昼間から怪しげな人影がロビーをうろちょろしていたのですが、誰なのかわからず放っておきました。改めて呼び出され、声を聞いたらJさんだとわかりました。一回りやせて精悍な顔つきになっていたので、すぐにはわからなかったのです。話を聞くと、かなり密度の高い学生生活を送ってきたようです。第一志望の大学に進学できたのですから当然の結果かもしれません。

3年後、LさんもJさんのように充実した学生生活だと報告してくれるでしょうか。

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