Category Archives: 気象

台風接近…せず

5月12日(火)

学生たちは、明日台風で休校になることを期待していたようですが、すでに台風は温帯低気圧寸前で、どうやら夜中にちょっと強めの雨が降って終わりになりそうです。明日は朝から晴れという予報が出ています。

昨日の今頃はまだかなりの勢力を保っていましたが、この時期は本州付近の海水温がまだ十分に上がっていないため、北上するにつれて急速に衰え、少々の雨を降らすのがやっとというところに落ち着きました。温暖化が進んだらこの時期の台風も弱まらずに本州に襲い掛かるようになるのですから、恐ろしい限りです。

さて、「先生、明日は学校休みですか」と期待に胸躍らせて(?)聞いてきた学生たちですが、「明日台風で休みになったら、期末テストの次の日に授業をします。それが嫌なら今度の日曜日です。どっちがいいですか」と聞き返してやると、「んぎゃっ」と何とも形容しがたい声を出して沈んでしまいました。実際、このクラスは進度が遅れ気味なので、臨時休校なんてなったらその後よっぽど急がないと所定のところまで勉強が進まなくなってしまいます。勉強をはしょわれて結局どこかでしわ寄せを食うのは彼ら自身です。台風で外にも出られない日が休みになっても、何のご利益もありません。普通どおりに学校で勉強するのが一番いいのです。

毎日続けることが力になると、学生たちもわかってはいるのでしょうが、それを信じて実行することは難しいです。臨時休校の日にきちんと自宅学習できる学生は、努力の価値をしている学生で、目標到達までがんばり続けられる学生でしょう。これ幸いと遊んでしまう学生は、堕落の芽をはらんでいる学生だと思います。これから半年前後続く受験競争ですが、台風で休校などという僥倖を当てにしないで、しっかり力をつけて勝利をつかんでもらいたいです。

そんなに吸いたいですか

4月27日(月)

北海道や東北地方を中心に真夏日となり、全国的に多くの地点で今年最高の気温が記録されました。学校の前から空を見上げると、春にしては見通しの利きそうな青空でした。できればこの青空は来週の連休まで取っておきたかったのですが…。週間予報によると、私が旅行に行く関西地方は来週の月曜日あたりは曇りがちとか。

授業で教室に入ると、何気に窓が開いていました。気温が高いとは言ってもまだ冷房に頼るほどではなく、また、窓から入ってくる外気のほうが人工的に冷やされたくうきよりも気持ちがいいのでしょう。

そういうわけだかどうだか知りませんが、煙草を吸いに公園まで行ってしまう学生が出てきました。確かに、KCPの喫煙室は狭苦しいです。しかし、だからと言って灰皿もないところで吸っていいということにはなりません。喫煙が規制されるのは世界的な傾向です。本人の健康にも悪いし、煙によって周りの人にも迷惑をかけるし、火事の原因にもなりかねません。まさに百害あって一利なしです。初夏と言ってもよい公園のさわやかな空気を吸おうとしたらヤニ臭い空気を吸わされた、なんてことになったら、腹の一つも立てたくなります。

学校は煙草が吸いにくいから煙草を我慢しようとかやめようとかいう方向に考えないのでしょうか。何が何でも吸ってやろうという気持ちにしかならないのでしょうか。それとも、ゲーム感覚で、スリルを味わうために、公園あたりまで出かけるのでしょうか。そもそも、教師の目の届かないところならどこでも吸ってもいいと思っているのでしょうか。いずれにしても、快晴の青空とは裏腹の、暗澹たる気分です。

傘を持ち歩く

4月13日(月)

午前の授業が終わると、学生が続々と傘を借りに職員室へ来ました。雨が降り出したのが彼らが学校に着いたころからだったので、傘を持って来なかった学生が大勢いたのです。もう1時間早く降り出していたら、学生たちの多くは傘を差してきたでしょう。

教室などの忘れ物の傘を回収して貸し出し用の傘にしていますが、何十本もあるわけがありません。ですから、傘を借りようと思った学生の大半が借りられませんでした。そういう学生は、コンビニまで走っていって、傘を買ったのでしょう。

午後のクラスの学生たちは、登校時に雨が降っていましたから、みんな傘を差してきました。でも、教室で学生に聞いてみると、雨が降っていなかったら傘は持って来ないと言っていました。国籍を問わず、雨が降っていなかったら傘など持ち歩くものではないという考えを持っています。お天気のいかんによらず折り畳み傘を持ち歩く私など、彼らの目には異星人に映るかもしれません。

日本は雨の国であり、学生たちの母国の多くは日本より降水量が少ないです。だから、傘を持つことに抵抗を感じるのでしょう。または、雨に濡れても体が冷えないくらい暖かいので、そういうところから来た学生には冷たい雨という概念がないのかもしれません。

私は事あるごとに傘を持ち歩くことの利点を説いています。折り畳みなら教科書1冊分ぐらいの重さのもありますよ。学生の大きなかばんに傘1本も入る余裕がないとは思えません。でも、学生の行動様式を変えることはできません。三つ子の魂百までというやつですよ。

傘は持ち歩かなくてもいいですから、雨に降られて体調を崩すことだけはやめてくださいね。

桜のシーズン

3月23日(月)

週末は暖かかったと思ったら、西日本は東京以上に暖かく、鹿児島や名古屋から桜の開花のニュースが届きました。今朝、私の定点観測木である地下鉄四ッ谷駅ホーム脇の桜を見ると、まだつぼみが膨らみきっていないかなという感じで、東京の開花はもうちょっと先かなと思っていました。新宿御苑前駅で降りると、ホームには桜の花びらの地に書かれた新宿御苑の大木戸門と新宿門への案内の張り紙が出されていました。これが出ると花見シーズンが近いんですよね。

そんな表示を見て気分が少しばかり浮き立っていたところ、午前中に開花宣言が出されるではありませんか。そういうつもりで花園小学校校庭の桜を見てみましたが、四ツ谷の桜と同じでもう一息というところでした。今年は靖国神社の桜が特別早かったのかなあ。

今日は最高気温が17度まで上がりましたが、明日から木曜日ぐらいまではそんなに上がらないそうです。暖かい日が続くと一気に満開になり散ってしまいますから、多少ひんやりするぐらいがちょうどいいのです。でも、週末からは20度を上回る日が続くとも言っていますから、今度の週末が最初で最後のお花見のチャンスかもしれません。学生たちのフェイスブックにもたくさんの桜が咲くことでしょう。

東京は桜の開花宣言ですが、CさんやSさんやWさんが進学した北海道や東北地方の街には、まだ数十センチの積雪があります。春まだ浅いどころか冬真っ只中です。3人の入学式のころには、多少春らしくなるのでしょうか。

春らしい日

3月17日(火)

今年初めて東京の気温が20度を超えました。朝、コート、マフラー手袋という厳重装備で外に出たら、頬に当たる空気がなんとなく柔らかくてびっくりしました。私のうちの最寄り駅は、去年太陽光発電パネルを設置したとかで、改札口に発電状況をしめるパネルが取り付けられました。その中に現在の気温が表示されているのですが、今朝はそれが11.8度でした。こんなに高かったらコートを置いてきたのにと思いました。

今日はO先生の代講で、「らしい」を扱う授業をしました。伝聞の「らしい」のほかに、典型的な性質・特徴を表す「らしい」もしました。窓の外は陽光がきらめいていました。風も弱く、「春らしい」を導入するにはもってこいの天気でした。「今日は3月17日ですから『春らしい日』でいいですが、今日がたとえば1月17日なら何と言いますか」と学生に聞いてみました。「春みたいな日」が出てきて、この2つの違いがストンと入ったようです。

私は教室への行き帰りには外階段を使うことが多いのですが、今日は夕方になってもほんのりと暖かさが残っていました。桜の開花予想は、早い予想で23日、来週の月曜日です。今日ぐらい暖かい日が続いたら、あっという間に咲いちゃうでしょうね。

先週のI先生の代講で入ったクラスの作文に、美しいものの代表として日本の桜を挙げている学生がいました。その学生は今年が桜初体験のようで、とても期待していることがうかがわれる文章でした。その学生の期待に違わぬ見事な桜が、もうすぐ東京のそこここで見られます…。

今日は啓蟄

3月6日(金)

今日は啓蟄、そろそろ暖かくなってもらいたいところですが、曇りがちでいまひとつ気温の上がり方が鈍い一日でした。それでも12度まで上がりましたから、春は近づいているのでしょう。私も今月から服装を真冬モードからちょっと薄いものに替えました。

2月は1か月で最高気温の平年値が1.9度しか上がりませんが、3月は1日と31日で4.2度違います。冬の残滓が感じられる初旬から桜が開花する下旬まで、季節が大きく進むのがこの月です。1か月の最高気温の上がり方だけから言えば4月のほうが大きいですが、3月には冬のトンネルを抜けた明るさがあります。それゆえ、数字以上に暖かくなった感じがするのでしょう。

この逆が10月じゃないでしょうか。月初めは夏を思わせるような日もありますが、末にはコートがほしくなる日も出てきます。最高気温は9月のほうが大きく下がっていきますが、季節が進んだことを強く感じるのは10月のほうです。11月の気配を感じると、やっぱり冬とか木枯らしとかを連想しちゃいますよね。

東京の桜の開花は25日前後という予想が出ています。25日ならちょうど期末テストの日です。去年は仮校舎でしたから花園小学校の校庭が通勤路で、日々つぼみのふくらみ具合が観察できました。今年はなかなかそういうわけにはいきませんが、つぼみのほのかな赤みをどこかで感じたいものです。